淑女たる所以
奇譚に身を焦がす
相槌さえも冷淡で
楚々と暴かれよ
懸想の死を告げますは
どうせなら一途に憎んで
メカニカル彼女
夜汽車で待ち惚け
艶やかに死す
阿婆擦れは薄弱と唄う


殺意の生誕十周年を記念しまして
メガロポリスにまっしぐら
真夏の産声
小細工など愚の骨頂
貞淑女は連戦連敗
高笑うは恋する心臓
蹴散らせよ春情
御得意の前戯を頂戴
微睡みて浮遊
富むと有らば穢れ無き砦さえも


煽情的問題作
無謀にも変貌
病み憑き髑髏人
華麗に無様なグルーシェニカ
ハニーバニー、どうか気取らないで
雌、メス、召す、Mess
襟足に椿咲き誇りて
君を偲ぶ
熟した秘密が喉を突き破る時
シャンゼリゼにさようなら


官能デビウ
果報者で御座ゐます故
底抜けに明るい新月の夜に
緩慢な五臓六腑は貪欲に食い散らかす
愛すべき暴君の右腕
ジャポネヱゼ･キラアショウ
地獄の沙汰から御無沙汰です
待ち惚けることこそ愛でしょうか
迷走して低迷
私に恋をした人間は口を揃えてこう言うのだ


色を放つ手首をそっと食んで
被写体は忽然と消え去る
乙女、真骨頂
花嫁に宛てた処方箋
発情性物質
とつくにをおもひいづ
剥き出しの模倣性
御願い、間借りさせて
トランジスタグラマーからの赤裸々な手紙
街角の修羅