奇を衒うは欺瞞の冬
オリヴィエの丘まで
有るまじき好意
その価値がお前に有ったとして
いずれ此の身を食い尽くす
愛の儘に噎び泣いた
亡骸に歌いませ
聖者と亡者
ダアジリンで華やいで
或る鴉の網膜


ディア･アンド･ザ･ヴァニラ
凶事に踊りゃんせ
グリージョ･スクーロの余情
君の命こそ芸術
消失のリビドー
自称小説家の悪癖
私を彩なす慟哭
有り合わせの結末
異郷にて婉然と舞う
破廉恥に夜更かし


傅きのレオーネ
跪けよ、凄艶に
セルペンティーノ･ギャングスタ
叙情詩になぞらえて
貴方と賭け引き、花骨牌
吉日の惨劇
美しき詐欺師を迎撃
巣喰って、救って
其の視線で射殺されたいの
君が綴る幾千の情景


エスコルピオンの毒は甘く
幾度目かの永遠
欲しい指輪は其れじゃない
冷静と饒舌のあいだ
ならば此の愛を殺そう
三文芝居の恋人たち
自失と落魄を見届けた後に
消された異彩
醜悪な食卓へようこそ
凛と横顔の冴ゆる


凶悪の滲んだ唇
闇に召します我らが神よ
決まって此の刹那に
言うなれば病葉のように
無粋なれど貴方は
どうぞ、今際の際にて
机上の攻防戦
愛をくれた彼を私は知らない
途惑えば最後
ブーティーコール事件簿